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ウェルネスコラム

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「ヘナ(Henna)」ってなあに?

白髪染め、健康的な頭髪、デトックス、子宮、肝臓、血液浄化、皮膚炎

   ●「ヘナ」という植物
ヘナ(ヘンナ)は、ミソハギ科の植物で「メヘンディ」ともいいます。和名は「指甲花(シコウカ)」、学名は「Lawsonia inerma」。主にマニキュアやヘナタトゥーなどの染料として古代から使用されてきたハーブです。エジプト・インド、北アフリカなどの乾燥した水はけのよい日の当たる土穣に育つ高さ3m程の常緑低木で、白またはピンク系の花、長さ2~3㎝幅1㎝程の楕円形のとがった葉をつけます。

古代インドでは、「ラクタ(血液)・ガルバ(子宮)」と呼ばれ、女性には特に縁が深い植物です。


<品質の良いヘナ(粉末)>
世界で最も品質がよいと言われるヘナは、インドのラジャスタン地方(インド北西部)で収穫されるものです。

ラジャスタン地方は、日中平均気温は40度以上、夜は10度に下がるという1日の温暖差の激しい地域です。この過酷な環境がヘナにとって理想的な環境なのです。

陰陽の性質を持ち、バランスを中庸へ導く生命力が強い植物と言えるでしょう。

ヘナの粉末は、葉や茎(小枝)から作られますが、品質のよいものは葉だけを使います。‘新鮮なヘナの葉を微粉末にしたものを新鮮な内に使う’のがヘナの恩恵を最高に受けられる使い方と言えます。

良質なヘナは綺麗なウグイス色で、抹茶や薬草に近い香りです。

 
「ヘナ」の歴史
  ヘナは、5000年前の古代エジプト時代からオシャレや宗教的儀式で頭髪、眉毛、ひげ、爪、手足の採色に使われてきました。かの有名なクレオパトラも愛用していたという記録が残っています。また、ヘナは殺菌・脱臭作用があることから、水虫の常備薬やわきの臭い消しに使われていたようです。エジプトでは、カラダの健康や化粧用として使われていた優れモノなのです。(虫さされ、吹き出物、打ちみ、菌の抑制 等)

インドの伝承医学であるアーユルヴェーダにおいても何千年もの昔から使用され、皮膚病予防・止血・吹き出物、火傷・打撲症・防腐剤・皮膚炎等の薬剤としても使用されていました。外用だけでなく、内用として牛の不妊治療にも使われてきています。ヘナの葉の殺菌効果や体温を下げる効果等を利用し、いろいろな治療に使われてきました。痛んだ髪を回復させるトリートメント効果や、頭皮の状態を改善する効果も優れているためヘアケアに有用な薬草としても使われてきました。現在のアーユルヴェーダでは、特に身体の毒素排出、炎症抑制、血糖や新陳代謝を良くする薬草として使用されています。

インドではヘナは、富と吉祥の女神ラクシュミーが最も好む植物として信じられており、結婚式などのおめでたい行事に、ヘナのペーストを使って手や足等にヘナタトゥー(メヘンディアート)が施されます。
呪術の世界では、魔よけとしても使われていたようです。精霊花、禊萩(みそはぎ)もミソハギ科で、日本では「盆花」と呼ばれています。禊萩(みそはぎ)を使って、塔婆を清めたり、先祖を供養したりしています。「禊ぐ」という言葉は、身体と心を清める意味があります。ヘナにはそういった力があるのかもしれません。

現代では、原産国のみならず欧米を中心にヘアケアに広く愛用されています。日本においては、主に白髪染用として使用されています。

 
「ヘナ」に関する論文報告
アーナンダ・K・K・シングル・Bチャンダヌビーケーという科学者の、1990年2月に発表した論文によると、ヘナの中のローソニア・アルベという成分が、肝臓の毒素を取り除くのに有効であること、また、ヘナによって睡眠が深くなるということが報告されています。その上、ヘナの葉っぱにはナフトキノンという成分が入っていて、それが子宮の働きを整え、生理不順を治す効果があると記されています。

「ヘナ」の染色メカニズム
ヘナの葉に含まれるローソンという酸化型赤色色素成分が、毛髪の主成分であるケラチン(たんぱく質)に絡む性質があり、オレンジ系に発色することで白髪を染めることができます。インディゴ等のハーブと一緒に使うことで色の調整が可能です。

基本的に、黒髪には色がつきませんが、中には髪質、染色頻度によって深いワインレット゛になることもあります。

※ヘナに化学染料ジアミンを加えている商品もありますが、これは染まりが早いのですが、化学染料が皮膚にしみて痛みを伴ったり、かぶれたり、また頭皮や髪を弱めたりする場合がありますので注意が必要です。

 
「ヘナ」のトリートメント効果等
ヘナの葉には、‘たんぱく質を変化させることによって組織や血管を引き締める’収れん作用があります。このヘナの収れん作用が、毛髪のキューティクルを形成するたんぱく質を変化させ、引き締める働きをします。その作用で、定期的にヘナを繰り返すことで髪の毛にコシとツヤが出てくるのです。髪の毛が丈夫になり、抜け毛予防にもなります。髪が傷んでいたり、くせ毛で悩んでいたりする方にお勧めです。

ヘナには殺菌効果や炎症抑制の働きがあるので、フケ・カユミのある方にもお勧めです。(毛ジラミ等にも。)

ヘナは、髪の表面を守るようにコートするので、紫外線や空気の汚れなどから髪が守られます。

 
「ヘナ」のさまざまな使い方
ヘナ粉末をぬるま湯で溶いてペーストにし、それを髪や患部に塗布するという使い方が一般的です。口内炎やニキビ等の皮膚症状にも有効ですが、患部に直接つけると染まってしまいます。直接その患部につけないで頭皮、足の裏、お腹にたっぷりつけることによっても効果があります。足浴、入浴、蒸気浴などにも使ってみてはどうでしょうか。

・        敏感肌・アトピー等で従来の毛染めが出来なかった人にもお勧めです。

・        生理の2~3日前に使用すると、生理が安定すると言われています。

・        血圧が安定するという報告もあります。

「ヘナ」の性質
ヘナは体温を下げる作用がありますので、寒い季節には体を温かくして使いましょう。オイルを使って頭皮マッサージをしておくと、血液の循環もよくなり、ヘナの栄養が十分行き渡り、老廃物を排泄する作用が高まります。

また、ユーカリの精油を水分で溶いたヘナに入れると、ヘナの脂溶性成分が溶けやすくなると言われています。

頭皮と子宮
頭皮と子宮は血管や神経を通して、密接に関係しています。頭皮から吸収した化学物質は、だたちに毛細血管に入り、血管を通して全身に行き渡ります。口から入ったものは90%解毒されますが、経皮吸収されたものの排出率は10%程度と言われています。特に有害化学物質が溜まりやすいのは、脂肪分の多い「脳・子宮・乳房・前立腺」です。
産婦人科では、子宮の手術をする時にシャンプーの臭いがしたり、赤ちゃんを包んでいた羊水が汚れているということが増加しているようです。

体表でも毛穴の大きい頭皮は、有害化学物質が体内に入やすい箇所です。化学物質含有のシャンプー・リンスの使用、パーマ・毛染め等の度重なる施術はカラダに大きなダメージを与えます。カラダを労わるケアやオシャレをこころがけましょう!

 

参考

・Wikipedia

・『あたまから元気 ! 』 著者:パティル・シーマ  発行:出帆新社

・『見てわかる! 図解 経皮毒』 著者:山下玲夜  監修:竹内久司、稲津教久  発行:日東書院

・(有)IPMカタログ 資料

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